腸脛靭帯炎
原因
別名は「ランナー膝」
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◆腸脛靭帯は人体最大の靭帯で骨盤の外側から下に垂直に走り脛骨外側果に
付着します。人間が直立できるのは腸脛靭帯とお尻の大臀筋の収縮により
膝関節がまっすぐ固定されるためなのです。
◆長距離を走られる方や自転車競技やスキーなど膝関節の屈伸を繰り返すことで
太ももの外側を走行する腸脛靭帯が大腿骨外側果(膝の外側)と擦れあうこと
で炎症が生じ走行時や膝の屈伸で痛みが発生する疾患です。
症状
◆膝関節の屈伸を何度も繰り返すことで骨と靭帯が摩擦されそこに炎症や腫れが発生し
走行時の痛みや圧痛がおこります。
◆診断方法は、膝関節を軽く曲げ大腿骨外側の腸脛靭帯を親指で圧迫しながら膝関節を
伸ばしていきます。これをグラスピングテストといいます。
治療
◆この疾患の大きな原因としては長距離のランニングなど膝関節の屈伸を繰り返したため
(オーバーユース)腸脛靭帯に負荷が加わることで靭帯と骨のと摩擦で炎症や運動痛が
発生します。つまり、症状の初期に発生する炎症を抑えるため、アイシングで消炎処置
を行い運動を停止するか運動量を減らすなどの安静を保つことが大切です。
◆炎症期が過ぎると腸脛靭帯の緊張をとるため手技療法やストレッチングなどで
治療していきます。トレーニングを行う際にはテーピングで筋・靭帯をサポートし硬い
アスファルトではなく柔らかい芝や土の上を走るようにします。