半月板損傷
概要
骨と骨の衝突を避ける為のクッションのような役割を担っている!*********************************************半月板とは、膝関節にある大腿骨と脛骨との間にある線維性の軟骨で、
内側半月板と外側半月板の二つに分けられます。
内側半月板はC型、外側半月板はO型を呈し衝撃の吸収・栄養の補助
・関節の摩擦の軽減・滑らかな動きを可能にしています。
さらに内側半月板は半膜様筋・内側側副靭帯・関節包へ付着し、
外側半月板は後十字靭帯・膝窩筋・関節包に付着します。
この半月板への付着は外側半月板は緩く、逆に内側半月板は強いのです。
よって内側半月板の損傷は外側半月板より
3倍多くなります。(内>外)
原因
半月板の付着する強度の違いから内側半月板の損傷は外側半月板より3倍多いです。
機能的には半月板は大腿骨頭果との間では挟まれないよう膝関節屈曲時では前方に移動し、
伸展で後方に移動します。
スポーツ動作や日常生活での激しい運動などで膝関節に体重が加わった状態で急激な
屈曲・伸展+下腿の回旋で半月板は大腿骨頭と脛骨に挟まれ損傷・断裂します。
症状
半月板が完全に断裂してしまうものもありますが関節内にある滑膜の反応により痛みが出現します。
断裂ではなく損傷の程度の痛みで判断するのは難しく、急激な関節血腫が起こることもあり、
これは周囲の関節包や十字靭帯の損傷を示します。
なぜなら半月板の外周部は血管があり血液の流れが認められますが、残りの部分は無血管です。
なので一度損傷した半月板は再生が難しく重度な場合は手術が行われます。
日常生活では膝関節の関節裂隙部の痛みや圧痛、運動制限、クリック(動かすとポキッとなる)や
陥頓症状(関節にロックがかかる)が起こり長期の場合は大腿四頭筋の委縮、擦り減った軟骨のカスや
外傷の際の半月板の欠片が周囲の組織を刺激し急性の場合と同様に炎症症状が起こります。
~診断~
マクマレーテスト、アプレー圧迫テスト、ステインマンテスト
治療
受傷して間もない場合は炎症症状が出現するのでアイシングで消炎処置をしその後、
包帯やテーピングで固定します。
炎症や痛みが引いてくれば大腿四頭筋やハムストリングスの筋肉トレーニングや
ストレッチを行います。
断裂や損傷が重度の場合は手術が行われます。