上腕骨外側上顆炎

原因
別名「テニス肘」「ゴルフ肘」!***************************************************************上腕骨外側上顆炎とは、別名「テニス肘」「ゴルフ肘」と言います。
「テニス肘」テニスのバックハンドでのストローク際に手関節を伸展もしくは
その角度を保持しようとするため前腕の伸筋群に負荷がかかります。
「ゴルフ肘」ゴルフのスイングにもテニス肘と同様の力が加わり繰り返し続くと
前腕の伸筋群に負荷が加わります。
原因となる筋肉は特に長・短橈側手根伸筋、総指伸筋でこれらの筋が緊張・硬くなることで
筋の付着部である上腕骨外側上顆部に牽引力が何度も加わり骨膜・腱の炎症が発生し痛みが出る疾患です。
その他にも前腕伸筋群に負荷がかかるような職業や日常生活での動作でもこの症状は発生します。
症状
上腕骨外側上顆部の疼痛や押えると痛みが出る圧痛、時には前腕への放散痛などがあります。急性期の場合は炎症症状がみられるため、熱感や腫れがでることもあります。テニスの場合は肘から前腕にかけての痛みでラケットを握ることが難しく伸筋群に緊張がかかるため炎症が起きやすくなります。
~診断~
①チェアテスト :肘関節伸展位、前腕回内位で椅子を持ち上げることにより外側上顆部の
疼痛が誘発されるかをみる。
②トムゼンテスト:肘関節伸展位、前腕回内位にした状態から手関節を背屈させる時に
抵抗をかけて外側上顆部の疼痛を誘発させる。
③中指伸展テスト:肘関節伸展位、前腕回内位で中指のみを伸展させることで外側上顆部の
疼痛が誘発されるかをみる。
(短橈側手根伸筋腱におけるストレステストである。)
治療
手関節の使用を最小限とし原則的には数ヵ月ほど保存療法で治療する。
炎症症状がある場合は消炎処置を行い、痛みや炎症が治まると温熱療法に切り替え手技療法やストレッチなどで筋肉の柔軟性を高めていく。
仕事やスポーツで動かす場合は「テニス肘バンド」を伸筋群に装着し外側上顆部の牽引力・負担を減らす。