TFCC損傷
原因
TFCC(三角線維軟骨複合体)とは?***************************************尺骨関節面と手根骨の三角骨との間に介在し関節円板と周囲の尺側側副靭帯、背・掌側橈尺靭帯などを総称したものをいいます。
転倒などで強く手をついた際やスポーツなどでラケットでボールを打つたびTFCCに繰り返しの圧迫力が加わり損傷します。
また先天的、もしくは変性が起こり橈骨より尺骨が長くなり尺骨と三角骨との圧迫力が増大する「尺骨突き上げ症候群」が合併して起こる場合もあります。
症状
手関節の尺側(小指の側)の痛みや前腕の回内・回外(ドアノブを回す動作)で痛みとクリック音が見られ、尺屈(小指側に手首を折り曲げた時)で痛みが増大します。
また強く物を握った時の痛みや関節の不安定性、握力の低下などがあります。
~診断方法~
☆TFCCストレステスト:手関節を他動的に尺屈・回外すると痛みやクリック音は発生。
☆ピアノキー徴候:回内位で尺骨頭の背側の浮き上がりを指で掌側へ押し込んだ際の沈みぐあいをみます。
治療
明らかな外傷性のものは炎症症状が出現する場合がある為、消炎処置を行いテーピングやギプス、プライトンなどで2・3週間ほど固定します。
それでも痛みや可動域の制限があるものやスポーツ活動に支障がある場合は一度病院での精密検査をすすめます。